マンションの法定点検を一挙紹介

マンション管理
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分譲マンションでは様々な法定点検(法律上義務付けられている点検)が多数あります。点検や届け出ががされていないと違法となることもありますので、しっかりと確認してください。

主な法定点検等一覧

  • ・消防用設備点検(消防法17条3の3)
  • ・簡易専用水道検査(水道法3条7項、34条2)
  • ・特定建築物定期調査(建築基準法 12条1項)
  • ・昇降機定期検査(建築基準法 12条2項)
  • ・自家用電気工作物定期点検(電気事業法39条、42条)

それぞれ順番に確認していきましょう。

消防用設備点検(消防法17条3の3)

消防用設備点検とは、マンション内ある消火器や屋内消火栓設備、自動火災報知設備や避難器具などの消防用設備を定期的に点検し、消防署へ報告する制度です。

点検は6カ月に1回の機器点検と1年に1回の総合点検を行う必要があります。具体的には、半年に1回消防設備点検業者がお部屋の中に入って感知器などを熱して警報が鳴るか調査したりバルコニーに避難用梯子がついている部屋ではその点検をしたりするものです。火災時に消防用設備が正常に動作するか消火器等の期限が切れていないか確認するのが目的です。また、マンションは非特定防火対象物となりますので、3年に1回理事長や防火管理者、立会者(主に管理員)の署名や捺印をした所定の報告書を消防署長に届ける義務があります。

延べ面積1,000㎡以上の共同住宅の場合は消防設備士などの有資格者に点検をさせ報告しなければならないと定められていますので、ほとんどのマンションが対象となります。1,000㎡未満の共同住宅でも有資格者である必要はないものの点検の義務はありますので、小規模マンションも注意しましょう。

簡易専用水道検査(水道法3条7項、34条2)

水道局の水道本管から受水槽で水を貯めて各住戸に供給するマンションで、受水槽の有効容量が合計10トンを超える場合は簡易専用水道となります。簡易専用水道の設置者(管理組合)は1年以内ごとに1回、厚生労働大臣の登録を受けた機関による簡易専用水道検査を受ける必要があります。加えて水槽の清掃も1年以内ごとに1回定期に行う必要があります。各戸に供給される水に異常がないか管理状況に問題がないかを確認する目的です。

特定建築物定期調査(建築基準法 12条1項)

政令と特定行政庁が定めた規模や階数の条件を満たす建築物が対象となり、地方自治体ごとに条件や定期報告のルールが追加されていますので、細かくはお住まいの地方自治体のホームページをご確認ください。

参考に東京都の場合をご紹介します。5階以上の階で共同住宅の用途とする合計面積が100㎡を超え、共同住宅の用途に用いられる面積の合計が1000㎡を超えるマンションは3年ごとに報告が必要となります。また、一級建築士、二級建築士、特定建築物調査員の有資格者に調査をさせる義務があります。

特定建築物定期調査は、建築物全体が適法状態かを調査することが目的で、外壁やタイルの目視点検やテストハンマーによりひび割れ等の劣化を調べたり、非常照明など建築設備の状態を検査するなど建築基準法例に伴う検査で3年に1回実施となります。昇降機等検査は昇降機に特化した検査です。防火設備検査は、防火戸・シャッター・防火区画の確認に特化した防火設備の検査となります。

昇降機定期検査(建築基準法 12条2項)

昇降機とはエレベーターのことです。エレベーターが設置されたマンションでは、建築基準法例に基づき安全に使用できる状態か専門的知識を有する人に検査をさせる必要があり、1年に1回所轄の特定行政庁に結果を届け出る必要があります。また、要是正の項目があれば改修して安全基準を満たすなどの措置をとる必要があります。

ただし、要是正のうち既存不適格の項目については、直ちに改修が必要なものではありません。既存不適格とは、建築時点では法律に合致した設備でしたが、後から法改正で安全基準が高くなり現行法とは合致していないということを指しています。築25~30年頃に計画されているエレベーターのリニューアル工事の時などに改修することが望ましいです。

自家用電気工作物定期点検(電気事業法39条、42条)

自家用電気工作物とは、電力会社から600Ⅴを超える電圧で受電して電気を使用する設備で電気室内などにあります。比較的戸数の多いマンションや大きな電気を使用する動力設備(機械式駐車場やターンテーブルなど)があるマンションが対象となります。経済産業省令で定める技術基準に適合するように維持する義務があり、資格を持つ電気主任技術者を選任して国に届け出る必要があります。電気保安法人(保安協会等)などに保管業務を委託していることが一般的です、月1回の月次点検と年1回の年次点検、また3年に1度停電を伴う点検を行うこととなります。

まとめ

法定点検をまとめると以下の通りです。

法定点検の名称対象となる建物・設備点検等の時期
消防用設備点検延べ面積1,000㎡以上の共同住宅は有資格者の点検
それ以外の共同住宅は自ら点検
機器点検:6カ月に1回
総合点検: 1年に1回
報告書提出:3年に1回
簡易専用水道検査受水槽の有効容量が合計10トンを超える施設水質検査 :1年以内ごとに1回
受水槽清掃:1年以内ごとに1回
特定建築物定期調査政令と特定行政庁が定めた規模や階数の条件を満たす建築物報告書提出:3年に1回
※特定行政庁が定める時期
昇降機定期検査エレベーターが設置されたマンション報告書提出:1年に1回以上
自家用電気工作物定期点検電力会社から600Ⅴを超える電圧で受電して電気を使用する設備月次点検:1か月に1回
年次点検:1年に1回
停電検査:3年に1回

マンションの設備や規模によっては上記の他にも浄化槽設備点検や建築設備点検、防火対象物点検などがあります。どの法定点検も報告や点検の義務があるのは管理組合です。未実施の場合は罰則がある場合もあるため、適正に実施が必要となります。基本的には管理会社が必要なものを提案してくれると思いますが、最低限法定点検は把握しておくようにしましょう。

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